記事一覧 海運のナレッジ

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 船にも鑑定士がいる?プロに取材してみました!

マリタイムバンクの募集ページでも出てくる「船価鑑定」。 いったい誰がどうやって船価鑑定しているの?そもそも鑑定額って信頼できるの? そんな疑問を、※1船舶鑑定会社「VesselsValue(ベッセルズ・バリュー)」の阿部さんにぶつけてみました! VesselsValue 阿部さん (マリタイムバンク昼田「以下(昼)」) 「VesselsValue」は日本語で「船の価値」というダイレクトな名前なイギリスの船舶鑑定会社です。 阿部さんも日本人でありながらロンドンで活躍されていますね。VesselsValueについて、もう少しご説明いただけますか? (VesselsValue阿部さん「以下(阿)」)

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世界最大の船の墓場に行ってみた!(インド出張記)

皆さんは突然ですが“船の最期ってどうなるんだろう?”と思ったことはないですか。私たちが投資している船も、いつかは必ず、寿命を迎えます。そして船は、様々な金属の集合体ですから、簡単に処分…というわけにはいきません。この処分を専門的に行う場所を“スクラップヤード”と言い、世界各地に集積されています。 この記事では、インド出身である私、日本マリタイムバンクのパワンが、実際にインドにある世界最大級のスクラップヤードに取材を敢行。写真も含めて、簡潔に解説していきます。ぜひ皆さま、最後までご覧くださいませ~! 今年2回目のインド出張で、インドのグジャラート州バーヴナガル地区にある町、アランを訪れたときの記

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FSUという船とは何?

2020年4月に原油価格の指標であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエイト)が史上初のマイナス価格になりました。今では信じがたい話ですが、その当時は原油が投げ売り状態で、原油タンカーが積んできた原油も港で荷下ろしができなくなる事態になりました。多くの原油タンカーが仕方なく洋上で浮かぶタンク状態になる事態になったことがありましたが、これはなにもタンカーに限った話ではなく、コンテナ船も港で止まっている間は浮かぶコンテナヤードになるのと同じことです。 そうではなく原油もしくは液化天然ガス(LNG)をはじめから海上で長期間貯蔵することを目的にしている船をFSU(Floating Storag

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オフショア18号ファンドのAHTSという船のご紹介

マリタイムバンクは「オフショア18号ファンド」の募集を11月28日に予定しています。 オフショア18号ファンドのAHTSという船 このファンドはAHTS(Anchor Handling Tug Supply)という日本では、まだあまり知られていない船を投資対象にしています。そこでAHTSとは、どのような船なのか?その紹介と将来性について簡単にまとめてみることにしました。 AHTS(エイ・エイチ・ティー・エス) 業界人は「アンカーハンドラー」またはそのまま「AHTS(エイ・エイチ・ティー・エス)」と読んだりしますが、その名の通り「アンカー(錨)」を扱う能力に特化している船です。 沖合(オフショア

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船底防汚システムとは?次世代は塗料ではなくカーペット⁉

日本マリタイムバンク営業部の阿部とヤニスです! 先日オランダのフィンスレート(Finsulate)社が次世代の船底防汚システムを開発し、日本市場への販売にも力を入れていくという事で、先日神奈川県川崎市の根本造船にて商品説明会およびデモンストレーションが行われました。次世代のものとはどのようなものかとても気になったので今回2人で参加してきました! デモンストレーションの様子 みなさん、船底防汚システムシステムとは何かご存じでしょうか? まずはそこからご説明していこうと思います! まず、どの船の底(船底)もきれいに塗料が塗られていますが、実はきれいに見せるだけではなく“ある重要な目的”のために塗料

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不況を知る②

今回の不況は世界を巻き込んだ海運の黒歴史、リーマンショックについてです。 リーマンショック(2008年9月) 2003年頃から2008年にかけて、海運は狂想曲さながらの熱気に満ちた期間でした。中国が世界の工場として本格的に存在感を持ち始め、日本を含む多くの製造業が中国に進出、その労働力として内陸部から沿岸部に民族大移動が起こっていた時代です。BRICSという言葉が誕生したのもこの頃で、新興国に大きな資本が流入した結果、不動産、資源、全ての価格が右肩上がりでした。 海運の運賃上昇も凄まじく、提示された運賃を1日でも保留・検討しようものなら、翌日にはもう同じ運賃で交渉するのが不可能な早さで運賃が高

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不況を知る①

船舶業界の歴史の中でも、海運不況について知る事は投資をする上で知っておいて損はありません。一体どんな不況があったのか、その時に何が起こったのか… プラザ合意(1985年9月) 1983〜1985年、世界最大の貿易黒字国となっていた日本は、諸外国から貿易不均衡の是正圧力を受けていました。為替は1ドル230〜250円台で概ね安定して推移してましたが、そのような中、ついに政府は外圧(特に米国)に負けます。1985年9月22日プラザ合意に至り、その翌日から突如として為替の暴落(円高)が始まります。プラザ合意前夜235円だったドルは、わずか6ヶ月間で170円(65円の円高)に!輸出企業にとっては大打撃で

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債権保全策(後編)

(前回からの続き) やはり本社からの情報は正しかったのだ。納入済みの舵3基分の合計価格は2,400万円。 未納1基分の価格は800万円。計3,200万円の関連債権であった。  ちなみに、私が納入を直前でストップさせたことは債権保全の教科書的行動として当時の上司のみならず本社の審査部からも大いに称賛されたものであった。 その後紆余曲折があったものの結局裁判所によって宇品造船の更生計画が承認され、小口債権は全額弁済、大口債権は70%切り捨て残りの30%を利息を付けて5年で弁済するというものであった。 従って、我々は納入済みの舵3基分に関しては価格の30%である720万円の回収ができ残りの1,680

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バウスラスターとは?

日本マリタイムバンク営業部の阿部です! 私、先日韓国の木浦(Mokpo)にて行われました船の修繕作業に立ち会ってきました!作業内容としましてはバウスラスターの解放整備がメインでしたが、みなさんバウスラスターとは何かご存じでしょうか? 今回は船の豆知識とあわせて説明していこうと思います! まず、木浦とは韓国の西南部に位置する港町で、1900年代前半には8千人以上の日本人が住んでいた街であり、旧市街地では日本統治時代の和風建築や近代建築が多数残っています。 漁師町という事で、新鮮な海鮮食品を売っているお店やシーフードレストランが数多くありました。 それでは早速ですが、船の今回訪れた船のご紹介です!

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債権保全策(前編)

債権保全策は商売上最も重要な施策の一つです。 これは今も昔も変わることはありません。 先日開かれたG7広島サミットの開催場所はその昔宇品造船所という老舗の中堅造船所があったところです。 当時その造船所に船舶のラダー(舵)を納めていました。 宇品造船所から注文を受け、それをIHI呉工場に下請け発注するという構図でした。 1977年11月のある土曜日(当時,土曜日の午前中はWorking Timeであった)朝一番に東京本社の審査部より“取扱注意“という注釈付きで「どうも宇品造船がやばいらしい」という情報が入った。 まず私が採った行動は、納入済みだが代金は未回収の舵に関する注文書/納品書等が全て 揃