記事一覧 海運のナレッジ

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海事の世界へようこそ!―業界を情報で支える日本海事新聞―

―業界を情報で支える日本海事新聞― 皆さん、こんにちは!日本マリタイムバンク広報部の巌です。 普段あまり目にすることのない、でも海運業界で働く人にとっては「読まないと1日が始まらない」日本海事新聞を紹介させていただこうと思います。 日本海事新聞は、その名の通り「海運の業界」に特化した新聞で、海運、造船、港湾、物流など幅広い情報を提供しています。紙媒体だけでなく、デジタル版(https://www.jmd.co.jp)でも購読が可能で、記事も日本発のニュースだけでなく海外の船会社、造船所のニュースも発信しています。 そんな、日本海事新聞の記者、山本裕史氏にご来訪いただき、海運、造船、そしてその背

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バングラデシュ出張記!船舶解体の現状と今後の課題

 日本マリタイムバンクの阿部です!  以前私とパワンがインドのスクラップヤードに訪問した際のブログを書かせて頂きましたが、なんと今回はバングラデシュのスクラップヤードに行ってきましたので、その出張記を今回書かせて頂きます!(以前の記事はこちら:「船をリサイクル?!シップリサイクルの取り組みとやり方」https://blog.nmb.co.jp/blog/vessel/345/「世界最大の船の墓場に行ってみた!(インド出張記)」https://blog.nmb.co.jp/blog/vessel/567/) バングラデシュってどんな国?  皆さん、バングラデシュという国をご存じでしょうか?南アジ

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船舶検査|英国検査会社インタビュー "IDWAL"

またまたパワンです。前回のスクラップ・ヤードとギフト・シティーについてのブログは参考になりましたでしょうか?今日は船の検査についてお話したいと思います。きっと皆さんは船の検査と聞いてもピンとこないと思いますので、可能な限り分かりやすく説明できるよう頑張ります。 船の検査のことを「検船」と呼びます。そして、検船をしてくれる会社のことを「検船会社」と呼びます。今回は、マリタイムバンクが融資する前にお世話になっている検船会社IDWAL社にインタビューをさせていただきました。インタビューを通して皆さんに検船の事をもっと知ってもらい、なぜIDWAL社を使って検船をしているのかもご紹介したいと思います。

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船の祭典「SEA JAPAN」に行ってみた!

皆さん初めまして!日本マリタイムバンク株式会社でマーケティングを担当している小西と申します(ブログの運営を担当しているのも私です)。  さて以前の記事では社員の船の見学の様子をお伝えしました。実は私小西も船には縁もゆかりもない人生を送っていた1人です(弊社男性社員の中では珍しく自身も海運未経験かつ身内にも海運業界関係者がおりません笑)。  前回の船の見学も本当は行きたかったのですが、社内で留守番をしなければならず泣く泣く断念いたしました。  しかし、今回のイベントは船に関する様々な技術を見るべく小西と役員の2名で行ってまいりました。  本ブログでは「Sea Japan 2024」訪問記と題して

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実は社員も初めて?!船の見学に行ってみた!

当社がセールス&リースバック(SLB、詳細は後日、別の記事にて)を実行した多目的船が日本国内の某工場に入港するという情報を聞きつけ、訪船して参りました。 今回訪船した船舶は、「多目的船」といわれる船型で、その名の通り様々な貨物を運びます。本船は装備された2基のクレーンもしくは陸上のガントリークレーンを利用して船内に貨物を積載し、鋼鉄製のハッチカバーを被せて風雨や波浪から貨物を守ります。本船は外航貨物船としては比較的小型な船型で、港湾の整備が遅れている東南アジア圏にて根強い需要があります。本航海では、日本国内の製鉄所4か所で鋼材の積荷役(つみにやく)を行い、インドまで輸送するというのがミッション

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インド初のスマートシティー「GIFTシティー」に行ってみた!(インド出張記②)

突然ですが、皆さんは金融センターというと、どこの都市を思い浮かべるでしょうか? 代表格としてはニューヨークとロンドンが挙げられますが、シンガポールなどアジアの台頭も目覚ましいものがあります。 近年急速な経済発展を遂げているインドでも、東京やシンガポールに続くべく金融の分野に力を入れるため新たな取り組みが始まっています。 この記事では、インド出身である私パワンがアランのスクラップヤード(ここでスクラップヤードの記事に飛べるようにしてもいいかもしれません)に続いて、実際に現地に赴き取材を敢行。通称「GIFTシティー」の視察に加え、海事クラスターへの取材も行いました。写真も含めて、インドの「いま」を

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 船にも鑑定士がいる?プロに取材してみました!

マリタイムバンクの募集ページでも出てくる「船価鑑定」。 いったい誰がどうやって船価鑑定しているの?そもそも鑑定額って信頼できるの? そんな疑問を、※1船舶鑑定会社「VesselsValue(ベッセルズ・バリュー)」の阿部さんにぶつけてみました! VesselsValue 阿部さん (マリタイムバンク昼田「以下(昼)」) 「VesselsValue」は日本語で「船の価値」というダイレクトな名前なイギリスの船舶鑑定会社です。 阿部さんも日本人でありながらロンドンで活躍されていますね。VesselsValueについて、もう少しご説明いただけますか? (VesselsValue阿部さん「以下(阿)」)

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世界最大の船の墓場に行ってみた!(インド出張記)

皆さんは突然ですが“船の最期ってどうなるんだろう?”と思ったことはないですか。私たちが投資している船も、いつかは必ず、寿命を迎えます。そして船は、様々な金属の集合体ですから、簡単に処分…というわけにはいきません。この処分を専門的に行う場所を“スクラップヤード”と言い、世界各地に集積されています。 この記事では、インド出身である私、日本マリタイムバンクのパワンが、実際にインドにある世界最大級のスクラップヤードに取材を敢行。写真も含めて、簡潔に解説していきます。ぜひ皆さま、最後までご覧くださいませ~! 今年2回目のインド出張で、インドのグジャラート州バーヴナガル地区にある町、アランを訪れたときの記

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FSUという船とは何?

2020年4月に原油価格の指標であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエイト)が史上初のマイナス価格になりました。今では信じがたい話ですが、その当時は原油が投げ売り状態で、原油タンカーが積んできた原油も港で荷下ろしができなくなる事態になりました。多くの原油タンカーが仕方なく洋上で浮かぶタンク状態になる事態になったことがありましたが、これはなにもタンカーに限った話ではなく、コンテナ船も港で止まっている間は浮かぶコンテナヤードになるのと同じことです。 そうではなく原油もしくは液化天然ガス(LNG)をはじめから海上で長期間貯蔵することを目的にしている船をFSU(Floating Storag

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オフショア18号ファンドのAHTSという船のご紹介

マリタイムバンクは「オフショア18号ファンド」の募集を11月28日に予定しています。 オフショア18号ファンドのAHTSという船 このファンドはAHTS(Anchor Handling Tug Supply)という日本では、まだあまり知られていない船を投資対象にしています。そこでAHTSとは、どのような船なのか?その紹介と将来性について簡単にまとめてみることにしました。 AHTS(エイ・エイチ・ティー・エス) 業界人は「アンカーハンドラー」またはそのまま「AHTS(エイ・エイチ・ティー・エス)」と読んだりしますが、その名の通り「アンカー(錨)」を扱う能力に特化している船です。 沖合(オフショア