フィデューシャリーデューティ──信頼を守るためにできること①

どうも、日本マリタイムバンク代表取締役の
昼田です。「三日坊主」という言葉がありますが、夏休みの宿題のように書かされているこのブログも、気づけば3回目になりました
今回は少し視点を変えて、船舶業界の話ではなくクラウドファンディング業界について、マリタイムバンクが融資型クラウドファンディングを始めたときに、私が感じたことを書いてみようと思います。
当時のクラウドファンディング市場
私たちがこの世界の研究を始めたころは、クラウドファンディングそのものがまだ黎明期でした。市場の中心は、不動産クラウドファンディングと太陽光(ソーラーパネル)クラウドファンディング。
そんな中、1社だけ船舶を対象にしたファンドがあり、興味本位で目論見書を見てみました。しかし内容を確認した瞬間、「ああ…これは失敗するな」と思ったのを今でも覚えています。
そして案の定、そのファンドは期待通りの成果を上げられずに終わりました。さらに当時の不動産やソーラーパネルのファンドも、定期的に「嘘でしょ…」と言いたくなるような不祥事が報道されていました。
業界文化のギャップ

国をまたげば文化も変わる─とでも言いましょうか。
長く船舶業界で仕事をしてきた私にとってファンドや金融の世界に驚くことが多くありました。不祥事の多さも、そういった驚きの一つでした。
それも、船舶業界では滅多に見かけないような、「最初から騙すつもりだったでしょ?」と思ってしまうような…。
船を持つというのは、大きなお金を動かせる者だけができること。たとえ1隻だけの小さな船主でも、世間から見ればそれなりの規模の会社であり、
船を持つ人間は皆、歴史と伝統、そして自分に誇りを持っています。
フィデューシャリーデューティーとの出会い
そんな中、私が尊敬するファンドマネージャーから初めて聞いたのが、
「フィデューシャリーデューティー」という言葉でした。まず、一回聞いただけではリピートできない英単語。 意味を聞けば…「お客様の利益のために自分の職務を果たす」というもの。
正直なところ「え?それって“ご飯を食べるときに箸を使いましょう”とわざわざ言うくらい“あたりまえ”のことでは?」と感じました。
しかも、世間では「当社はお客様のために仕事する会社です!」と“フィデューシャリーデューティー宣言”をしている。この滑稽にも思えるムーブメントに、当初の私は頭がついていきませんでした。
次回は、この言葉をどう受け止め、どのように解釈したか書いてみようと思います。お楽しみに!
【ご注意】本記事は情報提供のみを目的としたものであり、投資の勧誘を意図するものではありません。
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商号: 日本マリタイムバンク株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第3308号
第二種金融商品取引業協会 加入


