海運のナレッジ

インド初のスマートシティー「GIFTシティー」に行ってみた!(インド出張記②)

突然ですが、皆さんは金融センターというと、どこの都市を思い浮かべるでしょうか?

代表格としてはニューヨークとロンドンが挙げられますが、シンガポールなどアジアの台頭も目覚ましいものがあります。

近年急速な経済発展を遂げているインドでも、東京やシンガポールに続くべく金融の分野に力を入れるため新たな取り組みが始まっています。

この記事では、インド出身である私パワンがアランのスクラップヤード(ここでスクラップヤードの記事に飛べるようにしてもいいかもしれません)に続いて、実際に現地に赴き取材を敢行。通称「GIFTシティー」の視察に加え、海事クラスターへの取材も行いました。写真も含めて、インドの「いま」をお伝えします。ぜひ皆さま、最後までご覧くださいませ~!

アランで一日を過ごした後、同じくインドのグジャラート州にあるGIFTシティー(グジャラート国際金融テックシティー)を訪れる機会がありました。GIFTシティーは、インド初の世界的な金融およびITサービスのハブ(中心地・中核都市)として開発されています。

2015年、インド政府は、国際金融サービス業界におけるインドの発展を支援するため、経済特別区(SEZ)であるGIFTシティーに国際金融サービスセンター(IFSC)の開発を後押ししました。 GIFT シティーのIFSCは、あらゆる外貨取引のための戦略的プラットフォームを提供します。

IFSC(国際金融サービスセンター)とは何ですか?

IFSCとは国内経済にはとどまらない顧客に対応し、国境を越えた融資、金融商品などのサービスの流れを扱います。 インドで想定されているIFSCは、「インドルピー(INR)以外の通貨で非居住者および居住者(機関)に金融サービスを提供する区域」です。 IFSCは、海外の金融機関およびインドの金融機関の海外支店/子会社によって現在インド国外で行われている金融サービス取引を引き受けるために設立されました。

GIFTシティーは 359 ヘクタールに及ぶ広大な土地で開発され、そのうち6,200 万平方フィートの市街地を開発する計画があります。その内訳は商業エリア 67%、住宅エリア 22%、公共エリア 11% です。 現在、外資系銀行3行を含む15行、保険会社18社以上、その他100社以上の金融機関などが存在しています。

GIFTシティーの IFSC で起業すると下記のようなメリットがあります。

• IFSC で行われる事業からの収入に関して、起業から10 年間の納税猶予

• 低い運用コスト

• シンガポール国際仲裁センターを通じた国際紛争解決システム

• 銀行、保険、資本市場、法律事務所、コンサルティング会社などの統合エコシステム。

• インドにおいてオフショア取引が許可されている経済特区

次に私は、GIFTシティー内にあるグジャラート海事クラスター(GMC) の本社を訪れ、GMC の最高経営責任者と面会しました。 そして彼は、GMC がインド国内初の商業海事クラスターであり、海事団体向けにワンストップのサービスが提供できると説明しています。これらにより、GIFTシティーに海事/海運業界の関係者とサービスプロバイダー、関連する政府規制機関による統合的なエコシステムの構築が可能になります。

海事クラスターは、一つで民間企業と政府機関の相乗効果による画期的なシステムを生み出すことができます。 グジャラート海事クラスターも例外なく、海事業界全体にとってイノベーションを生み出せるようなエコシステムを構築できるように作られています。

本日のブログがお役に立てば幸いです。 そして、最後まで読んでいただきありがとうございました。

また近いうちにお会いしましょう…