海運のナレッジ

2024年問題の解決策⁉RORO船とは?

マリタイムバンク営業部の阿部です!今回は出張記ではないのですが、2024年問題について書かせていただこうと思います。(最近海外出張に行けておらず…)

2024年問題とは?

みなさんは2024年問題とは何かご存じでしょうか?これは働き方改革関連法の「自動車運転業務における時間外労働時間の上限規制」が2024年4月1日から開始され、トラックドライバーの時間外労働時間が年間960時間に制限されてしまう問題です。これって良いことではないの?と思った方も多いのではと思います。これの何が問題かと言いますと、ドライバーの労働時間に上限が設定されることによって、会社の利益減少、ドライバーの収入減少、運賃の上昇等の問題が生じる恐れがあります。これはこれである意味問題ですよね…。

実はこの問題を解決してくれるのがRORO船という船なんです!

RORO船とは?

ROROとはRoll-On/Roll Offの略で、トラックやトレーラーが自走で乗下船可能な構造をもつ貨物船のことです。そう、みなさんもうお気づきになっているかと思いますが、このRORO船が2024年問題の救世主となります!トラックで出荷された後に近くの港で船に乗り、荷物をトラックに積んだまま船で移動し輸送先の近くの港まで移動した後、再度トラックで運ぶといった仕組みです。

実はトラックではなく船で運ぶ他のメリットとして、1トンの荷物を1km運ぶときに排出される二酸化炭素の量がトラックよりも船の方が少ないこと、運賃が船の方が安く抑えられること等が挙げられます。まさに一隻(石)三鳥なんです!このように、トラック等で行われている貨物輸送を環境負荷の小さい船舶等の利用へと転換することをモーダルシフトと呼びます。船を動かすことは高価で環境に悪いと思われがちですが、実は逆だったんですね!

RORO船の荷役の様子

愛媛のみかんを船で運ぶ⁉

私の出身は愛媛県です。愛媛といえば…そう、みかんですよね!みなさんも一度は愛媛のみかんを食べたことがあるのではと思います。実は全国に先駆けて、愛媛のみかんの輸送方法がモーダルシフト化されていることをご存じでしょうか?こちらのニュースをご覧ください。今回説明した内容をとてもわかりやすく説明しています!この記事からわかる通り、今後は船の需要がどんどん進んでくるかもしれませんね。

ちなみに我々マリタイムバンクもRORO船への融資を行っております。こちらのページに多目的船8号ファンドがございますが、この船がRORO船にあたります。今後もこのような船に融資をすることがあると思いますので、その際はぜひ出資をご検討いただければ嬉しいです!もちろんRORO船以外の魅力的な船も今後ファンド化していきますので、次回の案件を楽しみにしておいてください!

それでは次回もお楽しみに!

執筆者:営業部 阿部廣