海運のナレッジ

船の祭典「SEA JAPAN」に行ってみた!

皆さん初めまして!日本マリタイムバンク株式会社でマーケティングを担当している小西と申します(ブログの運営を担当しているのも私です)。

 さて以前の記事では社員の船の見学の様子をお伝えしました。実は私小西も船には縁もゆかりもない人生を送っていた1人です(弊社男性社員の中では珍しく自身も海運未経験かつ身内にも海運業界関係者がおりません笑)。

 前回の船の見学も本当は行きたかったのですが、社内で留守番をしなければならず泣く泣く断念いたしました。

 しかし、今回のイベントは船に関する様々な技術を見るべく小西と役員の2名で行ってまいりました。

 本ブログでは「Sea Japan 2024」訪問記と題して私小西の視点から船舶の世界を少しでも感じていただけたらと思います。

 まずは「Sea Japan 2024」について解説しましょう!「Sea Japan」とは1994年に横浜にて開催し今年で30周年の節目を迎えた海事産業に関する日本最大規模のイベントです。今年は32の国と地域から620社・団体が参加していたとのことです。実際に東京ビッグサイトに行くと規模の大きさに圧倒されてしまいました。

写真1:SEA JAPAN 2024会場の入り口

写真2:会場の案内図(広いうえに多くの展示がございました!)

 さて、私が今回「Sea Japan 2024」に訪問した理由は「オフショア船について知るため」であります。現在弊社では多くのファンドを運用しておりますが小西が大きくかかわった18号ファンドと20号ファンドはオフショア船であり、オフショア船にかかわるイベントを「Offshore&PortTech」と称して今回の「Sea Japan 2024」では行っておりました。

 まず当日は会場である東京ビッグサイト(コミケで有名な場所ですね)に向かい、一通り展示を見学した後、昼食をはさんでロイズが主催するセミナーの聴講、そのあとは15時まで気になる展示を複数回っていました。

 実際に幅広く展示を見てみたわけですが、特に印象に残っている展示についていくつか紹介していきたいと思っております。

 まず最初は船の操縦シュミレーターです。こちらの機械は電車や自動車などでは身近なものですが、これは主に様々なシチュエーションの航海に対応すべく開発した訓練向けのシュミレーターとのことでした。

 下記は実際にシュミレーターを体験中の小西でございます。実際に体験してみるとVRとなっており波の動きなどが非常にリアルに感じました。

写真3:シュミレーション体験中の筆者(撮影は役員です)

 その後も様々な展示を見て回ったのですが、大手自動車メーカーの船舶に関する展示や通信機器に関する展示、船舶の塗料に関する展示など普段はなかなか見ることのない船舶に関わる様々な技術について触れることができました。

写真4:オフショア船にて使用される機器一覧(船会社だけでなくメーカーさんも多く出展しています)

写真5:大手自動車メーカーさんの技術転用についての展示

写真6:日本国内の造船所マップ(イベントでも大人気で筆者も一部いただきました)

 最後に私が聴講した講座についてお話ししたいと思います。公演の内容は「ダークフリート」についてでした。

一般的にはなじみのないこの「ダークフリート」とは厳密な定義はありません。

 ただし現状ダークフリートといった場合は主にロシア原産の原油を運んでいるタンカーなどを指す場合が多いです。

 これについてはそれだけで1本記事が書けますのでいつか出すとして、私がこの公演から学んだことを記載いたします。

 弊社のファンドでも船が制裁対象の国に行っていないかなどの審査が行われています。私自身は直接携わってはいませんが、今後のスキルアップの一環として業務知識は幅広く習得しなければなりません。そのためには国際情勢は常にウォッチしていないといけないと感じました。

 最後に私が「Sea Japan 2024」で感じたことを書いていきたいと思います。弊社日本マリタイムバンク株式会社は「金融業」になります。そのため社内にいるとそこまで船のことを感じることはありません。

 実際にホームページの情報を更新したりする中で船の写真に触れることは多くございますが、造船所や船会社と違い船を実際に見る機会はなかなかないためです。

 今回の「Sea Japan 2024」は私のような「海運業界出身ではない社員」にとっては貴重な「船を直接感じる」ことができるいい機会になりました。

 船は乗り物としての役割にとどまらず、物流においても9割以上のシェアを誇り現在の「保険」や「株式会社」の仕組みのきっかけになるなど歴史的にも現在においても大きな役割を果たしています。

 普段の業務では上記のようなことを感じることはなかなかありません。しかし海運業界の歴史の深さやそれらが果たしてきた役割の大きさは明らかです。私自身も日本において「船舶投資」を広めていく一員になっていきたいと決意を新たにいたしました。